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大手FC本部SVの情報収集と仮説の立て方

大手FC本部のSVは、加盟店を指導する際に何をよりどころに指導をするのでしょうか。
本部が構築した指導手順や経営資料を利用することは当然のことながら、現場のSVは臨機応変に加盟店の立地や経営状況に合わせて「仮説」を立て、加盟店経営者と対峙しています。
そして精度の高い仮説を立てるためには、裏付けとなる「情報」が必要になります。

今回は中小FC本部においても、参考になる大手FC本部のSVが実践する情報収集と仮説の立て方について触れていきます。

仮説を立てる前に、様々な情報を拾い上げる

本部の施策は全て加盟店の売上を上げるためです。
本部が決定した施策の方針を元に、SVが各店舗に合った手法を提案し、加盟店の売上の最大化を実現するのです。

その売上実現のために、SVは「情報収集→仮説→実践→検証」の流れで、加盟店をサポートしていきます。
情報収集は加盟店にとって価値ある情報を集めることです。

具体的には、加盟店が自ら入手することが困難な情報、収集に手間のかかる情報を、SVがあらゆる角度から足で稼ぐのです。
なので情報の質と量の差は、SVの指導力の差となって顕著に表れるのです。

以下、SVが集める情報の一例を記載します。

●商圏情報
商圏内人口の増減に係る情報は、行政・自治会・PTA・地域団体等への訪問、ヒアリングや商圏を隈なく周り、足を使って集めます。
その際に注目する情報は以下のようなものです。
・新規建設マンション、アパート建設、宅地造成・建築、集客施設等
・企業入居・撤退、道路整備、公共工事着工・工事期間
・行政、地域団体のイベント情報

競合情報、他業種情報
また商圏内のライバルの動向にも常にアンテナを張っておきます。
・競合相手になり得る店舗の出店や開業・閉店・撤退情報
・競合相手のキャンペーン、新商品・新サービスの情報

商品・マーケット情報
最近ではSNS等にも、商品やマーケット情報が溢れていますが、加盟店が全てを拾える訳ではありません。
そこをSVがフォローする必要があります。
・他店での売れ筋情報
・社内の商品部等から入手できるメーカーのマーケティング情報
・店舗へ営業に来るメーカー営業マンからの業界情報
・各種メディアからもたらされるトレンド情報

天候情報
業種業態や立地環境等によっては、天候が客足に大きく影響します。
その場合、天候情報は日々変わるものであるため、毎日数回は確認します。
気温・雨量によって客数が落ち込む立地、伸びる立地があるため、担当加盟店の状況に合わせ、仮説を立てます。
また災害時の事前対策にも天候情報は必要です。
・ウェザーニュース、長期・中期天気予報、台風情報
・時間帯別気温、雨量

なお、天候以外の外部要因はないと仮定して、自社の提供する商品やサービスの気温変化や季節指数による販売・売上実績の推移の蓄積は、FC本部にとって重要な資産です。

本部施策情報
加盟店に対し、なぜこの商品やサービスを展開しなくてはならないのか、その根拠となる情報を説明できることが、FC本部はもとよりSVには求められます。

加盟店の販売情報を、翌週、翌々週、次月、四半期毎に取得して、その情報を在庫調整、売り場確保、オペレーション教育準備等に活かすためには、社内における迅速な情報共有が大切です。

なおコンビニは当然ながら小売業ですが、時には情報産業とも言われ、ネットバブル期にはネットワーク(店舗数)の多さや情報分析機能から、株式市場でIT銘柄と言われたことがあります。
つまりそれだけ「情報」を昔から活用してきたと言えるのです。

仮説を立てて素早く動く

情報は「仮説」を立てるための前準備です。
情報から「仮説」を立て、売上につなげるのが、SVの本領です。

そして「仮説」の精度はSVの力量に大きく左右されます。
何度も繰り返すことでしか精度を上げる手段はありません。

週次、月次、年次で動くイベントであれば、時間をかけて考え抜いて仮説を立てることもできますが、現場では何が起きるかわかりません。
突然環境の変化に気づくケースも出てきます。

FC本部にとって参考にすべき大規模事故発生時のコンビニSVの事例を紹介します。

SVが電車で移動中、電車の脱線事故が発生し、現場の雰囲気はそれまでと一変しました。

突然、交通渋滞がおこり、緊急車両のサイレンは鳴りやまず、人々はパニック状態です。
そのような予期せぬ事態発生時において、SVは、事故の事実から現場でこれから「加盟店に起こるであろう仮説」を立て、そして以下のような緊急対応をとりました。

①地域内の同僚SVや上司へ現場状況報告と共有
②周辺担当店舗で発生する事象の「仮説」
③担当店舗で急遽お客様に求められる商品の「仮説」
④その後発生するトラブルの「仮説」

重大事故発生時に、突発的に発生する人の動きは、通常の感覚では計り知れません。
消防・警察、事業会社の関係者、工事関係者、家族、地域住民、マスコミ関係者など、現場には一気に人が押し寄せます。

(緊急で求められた商品)
・おにぎり、サンドイッチ等の軽食、飲料
・携帯充電池、電池
・トラベルセット(歯磨き、少量化粧品、肌着)
・香典袋、筆ペン
・献花

通常の物流ルートでは間に合わないため、本社やメーカー協力のもと、特別車両で大量に商品を担当店へ送り込む対応をとりました。
この時は、事故周辺の大型電気店、コンビニ、スーパー等の市場から、携帯充電器が消えたとも言われていたようです。

このように、チェーンや加盟店のために、いかなる時でも仮説を立て、行動できるSVがいれば、本部も強くなります。
このような人材は一朝一夕では育ちません。本部が主体的に、SVの「情報収集→仮説→実践→検証」サイクルが繰り返されるようアプローチしていくことが大切です。

まとめ

情報にアンテナを張り、常に「仮説」を立て続ける癖をつけておくことが、緊急時の対応にも役立ちます。
いかなる時にも「情報」を集め、そして「仮説」を立てることがSVには求められます。

そしてどのような業種・業態であっても「仮説」の精度は売上に繋がります。
前提となる「情報」の集め方も含めて、SV教育を実践することが、強いFC本部作りにつながることでしょう。

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