fc columnFCコラム

中小FC本部も参考にしたい、コンビニ業界のイノベーションの効果とは

コンビニ業界はFCビジネスにおけるトップランナーとして君臨していますが、全てが予想通りに順調に発展してきた訳ではありません。

何度もコンビニ飽和論と言われ続けながら、イノベーション、つまり「顧客にとって新しい価値を創造すること」によって平均日販を向上させ、同時に店舗数も拡大してきた歴史があります。

今回は、コンビニが「イノベーションを繰り返すことで、社会をも味方につけた事象」「業界の真の強み」ついて触れ、イノベーションし続けることの効果を見ていきます。

業界に語り継がれる不文律

各社の企業努力でイノベーションを起こし続けてきたコンビニ業界には、共通して語り継がれている不文律があります。

1.変化への対応
第一に、「マーケットは常に変わり続けている」という前提に立っています。

決して将来が見えている訳ではありませんが、変化を分析し、これからお客様がどう変わって行くかの「仮説」と「検証」を繰り返し、顕在化されていない“あるべき姿”を想像し、そこからブレークダウンさせて、今やるべきことを導き出す作業を繰り返しているのです。
メーカー各社が行うマーケティングリサーチとは逆の取り組みと言えるかもしれません。

現時点では、消費者の目には映っていなくても、コンビニ各社の施策によって変化に気づき、
結果的に、創造的にイノベーションを起こしているように見える現象です。

それは例えば“iPhone”のような革新的な製品により、メーカーが消費者の生活にイノベーションを起こすのではなく、あくまで「消費者が変わろうとしていることに対応しているに過ぎない」という立場なのです。

2.徹底力
次に、やるべき施策が決まれば徹底的にやり抜きます。
目に見えていない「仮説」から考えた施策であるため、半信半疑の加盟店も多く反発も必至です。

しかしSVが繰り返し説得し続け、加盟店が動くまで言い続け、全店が施策に取り組むまで議論し続けます。
勝つまでやる格闘技です。

徹底力の違いが日販の違いとまで言われ続けてきました。
施策を徹底することで、結果として加盟店が幸せになることを信じ続ける姿勢は、SVの骨の髄まで染み付いています。

これらは、各社が申し合わせた訳ではなく、トップのセブンイレブンを中心に自然と業界標準として語り継がれてきたことなのです。

「変化への対応」を準備し続けることで生まれる予想を超える売上効果

「変化への対応」を常に準備し続けることで、何処かで何かと結びつくタイミングがきます。
コンビニ飽和論を払拭するかのように、日頃の準備が、“神風”のような売上回復効果を生んだ、事例の一部を紹介します。

(ゲームソフト)
ソフトウェア会社まで作ってゲームソフトの販売に取り組みました。
「ファイナルファンタジー」や「ドラゴンクエスト」は1店あたり100本以上の予約が殺到しました。
客層も合致しており、発売当日の深夜0時から受け取れるユーザーの満足は、24時間営業というコンビニの強みにより、さらに高まりました。

(チケット販売)
消費者の利便性から始めた集客サービスですが、予想外の売上が立ちました。
「ハリーポッター」・「ロードオブリング」
期間中に1,000枚以上のチケットを販売する店も続出し、各店のチケットロール紙が枯渇する程の盛況でした。

子供向けのコンテンツでもあったことから、家族連れ等の客層の幅を広げる効果もあり、
その後、スポーツ、コンサート等、幅広い客層が「コンビニでのチケット購入」に、目を向けるきっかけとなったようです。

(タバコ)
増税による定期的な値上げにより、喫煙者が減少しながら、国の施策としてタスポが導入されました。
さらにタバコ自販機の撤廃や、経営者の高齢化によりタバコ店の廃業が増えた結果、喫煙者がコンビニへ殺到しました。

(淹れたてコーヒー)
コーヒーに関しては、何度も失敗を繰り返してきましたが継続して取り組むことで、一連のカフェブームが後押しとなり、コンビニコーヒーの認知度を上げ、主力商品として育ちました。
カフェと競合するどころか、国内のコーヒーマーケットを拡大させています。

コンビニコーヒーは、他の商材と比べて女性比率が高く、課題であった女性客数の取り込みに成功しているのです。
昼間の主婦層や高齢者の購入も目立ち、予想以上の効果です。

これらの事例は、「変化への対応」を軸に取り組み続けていることで、時代やマーケットが追いつき、社会が施策を後押ししてくれる現象です。
イノベーションの副次的効果として、全く予想だにしないことが各分野から結びつき、摩訶不思議な現象が業界全体として定期的に発生しているのです。

コロナ禍における人材不足の解消

今もコンビニ業界全体として「イノベーションの副次的効果」と言える現象が起きています。
コロナ禍における人材不足の解消です。

ここ数年、コンビニ業界の人手不足は最大の課題でした。
低時給、オペレーションの大変さ、アルバイト先としての競合過多が主な理由です。

しかしコロナの影響で競合(特に飲食店)の営業自粛もあり、コンビニにアルバイトが殺到しているのです。
地域や立地によって異なりますが、下記のような理由で人材不足が解消されつつあります。

・時間単位で働く事が可能であり、働き方が柔軟に選べること
・一部で時短営業はあるが、24時間営業が大半であること
・自宅等の生活圏内に密着した業態であること
・Web経由での応募方法が各社で確立されていること

コロナ禍において、コンビニは社会にとって必要不可欠な店舗であることが再認識されるとともに、身近な働く場としても見直された結果、人手不足という最大の課題が解消されつつあるようです。

そしてこれは、コンビニが長い年月をかけて、生活圏内へのきめ細やかな出店、24時間営業へのこだわり、高い生産性を支えるオペレーションやマニュアルの整備等に取り組むことで、「コンビニエンスストア」という業態をイノベーションし続けてきた副次的効果と言えるでしょう。

まとめ

「変化対応」への準備が、結果として全く異なる分野、予想だにしない角度から世の中の動きと結びつき、結果として売上拡大や課題解決に繋がるのです。
軸を持って地道に準備しておくことで、自社のチャンスにつながる可能性があるということです。

挙げた事例は、何もしていなければ発生していない売上でした。
たゆまぬイノベーション、つまり自社の新商品・新サービスを開発し続けるということは、単に開発商品やサービスによる売上が増えるだけではなく、副次的な効果としても、市場に評価されるタイミングがあるということです。

それは逆の視点から見ると、中小FC本部にとって、「現在提供している商品やサービスだけでは中長期的に生き残ることはできない」ということも意味しているのではないでしょうか。

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