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本部機能を立ち上げる中小FC本部に必要な組織づくりの考え方とは

これからFC本部を立ち上げる際には、加盟店の店舗で、自社の商品・サービスを的確にお客様に提供することで、自社商品・サービスの良さに気づいてもらうことが重要となります。

同時に、自社の商品・サービスを的確にお客様に提供するためには、その商品やサービスを提供するまでのバックアップ体制を構築することが必要です。
加盟店を支えるFC本部の組織づくりです。

今回は、これから本部機能を立ち上げる中小FC本部が、この組織づくりをどのように行えばよいか、他業種の事例を見ながら考えたいと思います。

加盟店を介しての商品・サービスの提供は非常に高度な販売手法である

メーカーや直営チェーンであれば、自社が直接的にマーケティング活動を行います。
しかしお客様と本部の間に加盟店が存在する FCビジネスにおいては、店舗の現場で商品やサービスの良さをお客様へ伝えるのは「加盟店」になります。

つまりFCシステムとは、直営で販売するよりも、販売手法を高度化した仕組みなのです。
そのためFC本部は、加盟店の販売活動、サービス提供活動をバックアップしなければなりません。
加盟店はこのバックアップ体制ができる仕組みや組織力に期待し、FCチェーンに加盟しているのです。

加盟店を動かす販売活動は高度ではありますが、重要なのは組織を複雑化、高度化することではありません。
加盟店を動かすためには、加盟店に常に寄り添える「メンター」の機能をいかに確立できるかです。
メンターとは直訳すると、良き指導者です。
そしてFCビジネスにおけるメンターは、SVです。

他業種の成功事例に見るFCビジネスに重要な要素

〜ライザップの事例〜
誰もが知るライザップと言う企業は、実はFCビジネスにも重要な要素で成功したビジネスモデルです。
この企業のトレーナーの採用基準は、コミュニケーション能力と言えます。

痩せる、体を鍛えるための機器や場所、運動プログラムを提供する“ジム”は数多あります。
しかしライザップの考える中核能力は、トレーナーとお客様とのコミュニケーションなのです。

ジム利用者がダイエットの失敗を繰り返す原因は、機器やプログラムにあらず、と気づいた点が素晴らしいのです。
継続するためには、動機付け・後押し・客観的な目が重要と考え、トレーナーとお客様とのコミュニケーションこそが、失敗を減らす重要な要素であると気づいているのです。

トレーナーがお客様と正面から向き合い、常に“寄り添っている”ことが、この事業の成功要因と言えます。
ジムの機器やプログラム等の中核能力は勿論のこと、トレーナーが最後まで(コミットするまで)バックアップする補完能力こそ、重要と捉えているビジネスモデルです。
多角化やコロナで業績に影響が出ていますが、決してビジネスモデルが色褪せたわけではないはずです。

〜テックキャンプの事例〜
最近では、プログラミングスクール事業が拡大してきています。
国内大手で言えば、テックキャンプがユーザー数を増やしているようです。
この企業にも、ユーザーと常に寄り添い、いつでも質問を受け付け、悩みや相談を受けるメンターが存在しています。

プログラミングは高度な学習を必要とし、継続性を維持することが大変です。
この継続性の維持における重要な要素が、メンターであり、その必要なスキルがコミュニケーションスキルであると言うわけです。

継続してもらうことができれば、ユーザーの能力も向上し、サブスクリプションモデルにより企業の収益力も上がる構造なのです。
結果的に企業と顧客の間にWin-Winの関係が成り立ちます。

FCビジネスにおけるメンターとは、SVです。
加盟店も同様に、商売においてモチベーションを維持するのは大変なことです。
毎日同じ商売を続けていれば、心の中に、飽き・慣れ・揺らぎ・目移り・落ち込みが周期的に訪れます。
ここに様々な動機付けや後押しを行い、時には厳しく指導するメンターの役割をS Vが果たすのです。

まとめ

テクノロジーの進化があっても、商品やサービスの良し悪しを判断するのは、人です。
人が動く動機は「感情」です。
感情が消費者の購買要因に多大な影響を与えるのと同じで、加盟店の販売活動も「感情」に大きく影響を受けます。

SV業務は、F Cノウハウや提供する商品やサービスを機能させるバックアップ体制の一部と言えます。
そして「メンターとしてのSV」は加盟店の心の拠り所になるとともに、FC本部組織の重要な要素なのです。

これからFC本部の組織を確立させていく際には、このSV機能をどう活かしていくか、「メンターとしてのSV」をどう育成していくか、といった視点を持っていただきたいと考えます。