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会社規模よりも在宅勤務制度を優先。求職者の思考変化へ対応する切り札はFCシステム導入か

新型コロナウイルス感染症の影響により、若い人が仕事を選ぶ基準にも変化が表れているようです。

女子大生が就職や働き方で「危機への備え」を重視し始めた。新型コロナウイルス感染拡大の前後の変化を聞いた日本経済新聞の調査では、民間企業で重視する条件として「在宅勤務ができる」が2.6倍に増加。採用・転職が安定しやすい専門職や、結婚・出産後もパートナーと同様に家計の柱として働くことを志向していた。現実を見据えた働き方を選ぶ傾向は今後も強まりそうだ。

出典: 女子大生1000人仕事と生活調査―「大きな組織」より「在宅勤務」、出産後も一家の「大黒柱」に(Women@Work)
2020/07/27 日本経済新聞 朝刊 23ページ

本記事は、女子大生を対象としたものですが、この風潮は、性別にかかわらず進んでいくことが想定されます。
この若い人の意識変化は、これまで人手不足問題に苦しんできた店舗ビジネスにとって逆風になるのではないかと感じます。
その理由は、店舗ビジネスで在宅勤務を大規模に実施することには限界があるからです。

店舗ビジネスで在宅勤務が可能なのはバックオフィス部門に限られます。
しかし、バックオフィス部門は直接的に売上や利益を生みません。
必然的に、競争力の高い企業であればあるほど、その規模は小さくなります。
特に、バックオフィス業務の少ない直営チェーンでは、より一層、在宅勤務を進めることは難しいでしょう。

以上から、職場に「働きやすさ」を求める学生は、今後は、これまで以上に店舗ビジネス業界への就職を避ける傾向に傾いていくものと考えられます。
これまでも、店舗ビジネス業界は人材不足問題に頭を悩まされ続けてきたわけですが、上記から、新型コロナウイルス感染症危機後は、その問題がより深刻になることは間違いありません。
企業としては、このことを念頭に入れた経営方針を策定すべきでしょう。

ちなみに弊社では、店舗ビジネス業界が今後の人手不足問題を克服していくためには、以下の2つの方策が有効であると考えています。

方策1 フランチャイズ方式の導入

フランチャイズ展開によってあらたに必要となる役割、例えば加盟店開発担当や経営指導員などは、現場で働くことを前提としません。
在宅勤務への対応も比較的しやすい業務といえるでしょう。

フランチャイズ加盟店の現場で働くことを前提とする店舗スタッフの確保は、加盟店の責任の下で行ってもらうことになります。
チェーンとしての人材不足問題が解消されるわけではありませんが、少なくとも、本部企業の人材不足問題は解消に向かうことが期待されます。

また、フランチャイズチェーンの方が、直営チェーンと比較して本部の利益率が向上する傾向にあります。利益率が高い分、直営チェーンよりも社員への還元が可能であり、その分、人材確保競争に優位に立てることが期待されます。

方策2 のれん分け制度の導入

のれん分け制度とは、自社従業員の独立を支援する制度のことです。
店舗ビジネスでは、その業務の性質から、働きやすい環境を整備していくことにはどうしても限界が生じます。
そこで、そもそも採用ターゲットを「働きやすさを求める人材」から「将来独立を目指すなど野心をもった人材」に転換することも一つの手といえます。
のれん分け制度の導入は、その有力な手段となるでしょう。

新型コロナウイルス感染症問題は、世の中を大きく変えることは間違いありません。
短期的な視点だけではなく、長期的視点から事業のあり方を考える必要があるでしょう。