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経営者が、中小FC本部に必要な情報システムの構築時に気をつけること

これからFC本部を立ち上げる時には、大手FC本部から学ぶべきところが沢山あります。
しかし逆に大手であるからこそ課題も沢山あります。
今回は、これから本部組織に必要な「情報システム」を構築する際に経営者が気を付けるべきことを、大手FC本部の事例を参考に確認したいと思います。

大手FC本部で発生しているシステム上の課題

大手FC本部では、莫大なデータを保有しています。
一例として、以下のデータが挙げられます。
・POSによる販売データ
・加盟者や店舗スタッフの情報
・物件情報
・商品情報
・カスタマーサービス情報
・FC会計情報
・FC契約に紐づく情報

しかし、莫大なデータを保有している大手FC本部であっても、それを上手く活用できていません。
意外なことですが、上記例のデータが同じデータベース上で、全てが一括管理されている訳でもないのです。

商品部、運営部、店舗開発部、会計部、お客様サービス部、法務部など、それぞれの部署で異なる仕組みが構築され、全社で連動していないこともしばしばです。
事業部ごとにシステム開発ベンダーが異なり、全社的に互換性のないシステムが出来上がっているのです。

また、全く同じ情報を別々の部署で保有・管理している、といったことも起きています。
生産性を悪化させる要因が、社内の各部署に潜んでいると言えます。

管理されているデータベースがバラバラ、管理の仕方もバラバラ、使われている言語の定義も異なる…結果として必要なデータを他部署に頭を下げて、各事業部のデータベースから抽出してもらうといった、冷静に考えると有り得ないことが、実は大手FC本部では発生していることなのです。

これらの課題を改修して全体最適のシステムを構築するためには、数百億円規模の投資が必要となり、開発期間も数年単位です。
いくら大手FC本部でも、そう簡単に実行できるものではないでしょう。

システムの構築には組織の理念に従ったポリシーを持つことが大切

以上のような大手FC本部の例から、経営者がシステムやデータに対する「ポリシー」をしっかり持つことの重要性がわかります。
これからFC本部を立ち上げる時なら、なおさらです。

変化の激しいい時代において、後々の計画見直し、事業の見直し、新規事業の展開などが発生する度に、必要なデータも変わり、多大な投資が発生します。
それを前提としたデータの蓄積方法や活用手法を、本部構築時に考えておく必要があるのです。

システムの再構築には、多大な投資や時間、社員のマインドセットに多大な労力がかかることを前提に、情報システムは作られていくべきです。
システムやデータが、特定の部署や特定のデータリテラシーの高い人材でだけしか理解できていない風土が、大手FC本部のような弊害を産みます。

システムやデータを囲っている人材は、社内では重宝されます。
それだけに弊害もあります。
ノウハウが企業ではなく、人に蓄積されてしまうからです。

システムやデータに対する「ポリシー」を持つのと同時に、経営者はじめ社員も、自社データ管理に対する知見を持ち続ける教育が必要と言えます。

まとめ

これから中小FC本部を立ち上げる上で、最も重要な資産となる「情報」や「データ」をどう蓄積し、どう活用していくのか、この「情報」や「データ」に対する自社の「ポリシー」をしっかり持つことが重要です。
そのためには経営者も一定の知見やシステムの構造は理解しておくことが必要です。

経営者自身がシステムを構築できるのであれば最強ですが、それは経営者の仕事ではありません。
サービスをどのようにお客様に届けるのか、その仕組みを作るのが経営者の仕事です。

そのために専門の部署や人材を配置するわけですが、言語がわからず、システム担当者の言いなりになると本末転倒です。
進化するテクノロジーの仕組みを常に理解するために、経営者も常に学び続けなければならない時代と言えるのです。