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フランチャイズ本部の加盟店開発時に注意すべきこと

様々な苦難を乗り越えてやっとの思いで加盟店第1号店が開店すると、この加盟店をキッカケに店舗数の拡大に向けて飛躍できる次のステージへ向かいたいと本部は考えます。

この1号店が成功するかしないかが、フランチャイズ本部の今後の事業を占います。
本部としてはどんな手を使ってでも成功させたいでしょう。

しかし加盟後のトラブルの原因は、フランチャイズ1号店の開店前から始まっていることを忘れてはいけません。
本部がどの様な姿勢で加盟候補者を正しい情報で説得をしていたのかが、その後の関係性に影響します。

今回は加盟後のトラブルから、加盟前の開発担当者の説明の大切さについて触れていきます。

加盟者から見た加盟後のトラブル事例

商売であるため、開業してみないと予想できなかったこと、わかりえなかったことは、たくさんあります。
BIGデータを駆使して、数万店規模の開業を重ねてきた経験値を持ったコンビニ本部であっても、損益シミュレーションを大きく外すことも多々あります。
しかしここで、加盟者は本部に対して疑念を持ち、不満をぶつける様になります。

加盟者の言い分

・加盟前の営業(開発担当)から聞いていた話しと違う。騙された。
・シミュレーション通りに売上が上がらない
・想像以上にオペレーションが大変
・休みが取れない
・経費が嵩み利益が上がらない
・アルバイトが集まらない
・スーパーバイザーが相談にのってくれない、いい提案をしてくれない

不満が爆発するタイミングは加盟店によって異なります。
1ヶ月・半年・1年など様々です。
開業後に損益シミュレーションとの乖離が大きければ、当然ながら不満が溜まります。

しかし売上や利益、損益シミュレーションは非常に大事ですが、これは結果論であると言うことです。
加盟者は儲けることを目的としていますが、商売は水物であることも、多かれ少なかれ理解しています。
実は不満の根本原因は他にあるものなのです。

不満の根本原因は開発担当者と加盟候補者との関係

加盟候補者を必死で説得する開発担当者は、加盟することのメリットを多く語ります。
優れたビジネスモデル、品質の高い商品やサービス、開発担当者自身が足で探して惚れ込み、やっとの思いで賃借にこぎつけた物件への愛着など、開発担当者の口から出る話しは良いことずくめです。

一方で加盟候補者側から考察すると、以下の状況が伺えます。
・憧れていた商売の開業に向けて意気揚々としている
・一国一城の主が実現しそう
・自身や家族が描くライフプランに早く到達したい
・会社を退職して生活費を確保したいため早く商売がしたい
・銀行からの資金調達の目処も立っている

このようにフランチャイズ本部の開発担当者も加盟候補者も、面談時点では互いにかなり前のめりになって加盟交渉をしています。
自然と互いに何事もいい解釈をしながら話しを進めることになります。

デメリットも都合よく解釈します。
安さやメリットを連呼して数量限定で希少性をうたうT Vショッピングを見ているうちに、いつの間にか購買意欲が高まっていくのと同じ状態です。

加盟時説明と現実との乖離をどう埋めるのか

互いに前のめりに面談をして加盟したものの、現実は厳しい結果となったときに加盟者と対峙するのは、開発担当者からバトンを受け継いだスーパーバイザーです。

この時点でスーパーバイザーは、収益の改善はそう簡単なことではないことを伝えなければなりません。
バラ色の将来像を描いていた加盟者に対して、厳しい現実がこの後も続くが、頑張り抜かなければならないことを言葉にし、加盟者に思考の転換を図らせる役割です。

フランチャイズ本部の加盟店指導はここからが本番です。
出店したマーケットや消費者にどうアプローチするのか、競合とどう戦っていくのか、具体的な販促活動をどう提案するのか、ここからがフランチャイズ本部やスーパーバイザーの実力が試されるステージです。

加盟前に開発担当者が、自社のビジネスモデルが収益を保証するわけではなく、結果が出なくても加盟者自身が努力し続ける必要があること、自己責任であること、スーパーバイザーと一緒に戦う姿勢を持ち続ける必要があることを、しっかりと説明して加盟者が納得できていればスーパーバイザーも本来の業務に取り掛かれます。

しかし開発担当者の説明が曖昧で丸投げであれば担当スーパーバイザーは大変苦労します。

まとめ

加盟前に勧誘する開発担当者・加盟後に経営指導をするスーパーバイザーは共に、厳しいことをしっかりと言えなければなりません。
「儲かります」の一辺倒でしか説明できない本部は非常に危険です。

商売は水ものです。
儲かる保証などどこにもありません。

「儲かる」は最後に出てくる結果です。
その前段階として、自社のビジネスモデルや理念をしっかり語り、収益の厳しい現実に直面した時には寄り添いながら、伴走しながら加盟者を鼓舞し続けることです。

加えて、加盟者が「儲かる」結果が伴うまで根気を持って商売をやり続ける気概があるのか、加盟店開発時には見極める目も必要と言えます。

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