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フランチャイズ加盟者募集における「加盟金」について考える

弊社では、これからフランチャイズ本部を立ち上げる企業様から、様々な相談を受けます。
ビジネスモデルを確認し、そのビジネスモデルに合わせて必要なフランチャイズシステムを一緒に作り上げていくのが、当社のコンサルティングスタイルです。

今回はその中でも加盟者にとって、最初の投資対象となる「加盟金」について触れていきます。

1.加盟金の要素

加盟金と一口で言っても、加盟金の定義には多くの要素や解釈があります。
そのため業界、競合関係、知名度、考え方によって、「金額」や「含まれるサービス内容」が様々なのです。

様々な加盟金の定義について一例をあげると、次のようなものがあげられます。

  • ①単純にブランド使用の権利を付与するためのイニシャルコストのみである場合
  • ②①に加え、加盟後の店長・スタッフ研修や本部の開店準備費用を含めた場合
  • ③①と②に加え、立地調査や事業計画、開業前解約を想定した保証金を含めたもの
  • ④逆に何も含めず、少額の加盟金で加盟しやすさをアピールするもの

要はそのフランチャイズ本部のごとの「加盟金の定義」と、「加盟者を募る際の金額の見せ方」の違いなのです。
本来、店舗ビジネスをする上で必要なコストは大きく違わないはずです。

つまり様々な費用を「加盟金」の中に含めるのか、外だしして他の項目で明確に提示するのか、その違いです。
業界内での慣習に足並みを揃えた方がいいケースもあれば、差別化を図るために異なる設定方法を選ぶケースもあり、これは経営者の考え方一つです。

なお、フランチャイズ本部つくりや成功のポイントについて詳しく知りたい方はこちらのコラムをご覧ください。

フランチャイズ本部構築の極意。5つの手順と成功する3つのポイント

2.加盟金設定の留意点

さらに加盟金の設定で注意しておきたい点は、既存加盟者の複数店展開の場合と、新規加盟する加盟者との違いをどう出すのかです。
単純にブランド使用権を与えるのであれば、既に加盟している加盟者から加盟金を徴収する理由が無くなってしまいます。

2号店以降も加盟金を徴収するのかしないのか、その違いにより本部にとっては数十万から数百万の収益の差になります。
場合によっては、加盟金徴収に納得のいかない既存加盟者が出てくる可能性もあるでしょう。

従って、「加盟金の中に含まれる要素」を明確にしておくことが大事なのです。
何となく業界の慣習に習っただけの加盟金の設定方法では、加盟者とのトラブルになりかねないのです。

なお、加盟金の考え方についてはこちらのコラムが参考になります。

【FC本部構築決定版:第4回】本部が受け取る加盟金やロイヤリティを設定する

3.加盟金トラブルの事例

「加盟金」は本部にとっては必要な当然の対価です。
実際に加盟に当たって、本部は加盟者に対し様々なサポートを行うため、人件費が発生します。
またマニュアル貸与や開業前研修等により、ノウハウも開示します。

従って、何らかの事情で中途解約や契約解除した場合でも、加盟金は返還しないことが原則です。
そのため「加盟金不返還特約」をフランチャイズ契約書に盛り込むのです。

しかし、「加盟金不返還特約」が盛り込まれていても、裁判で加盟金が本部の不当利得とされ、返還請求が認められているケースもあります。
主な判決理由は、加盟金が「対価性を著しく欠く」場合です。

つまり加盟金の要素を明確に説明せず、加盟店への経営指導も不十分であり、加盟勧誘行為における説明が不十分である場合、「本部による詐欺的な勧誘行為」として判断されているのです。
過去の判例から、加盟金に対する「適正な対価性」と、フランチャイズ本部により「十分な説明がなされていたのか」が問われています。
なので本部としては、加盟金の要素を明確に説明できるよう準備しておく必要があるのです。

なお、加盟店とのトラブルを防止るためのポイントについて詳しく知りたい方はこちらのコラムをご覧ください。

フランチャイズ本部と加盟者の契約に関するトラブルを回避する

4.フランチャイズ加盟者に対する「加盟金」の見せ方

もちろんホームページや加盟募集パンフレット等で、「加盟金」をどの様に見せるのかは重要です。
同一業界内であれば横並びになるのが通例です。

最近のトレンドは、「加盟金0円」「加盟金50万円」など、かなり低額で表現することも増えています。
しかし収支モデルを詳しく見てみると「研修費」「調査費」「販促費」「備品購入費」「内装費」などが連なり、結局のところ店舗オープンまでにかかる実際のコストは、従来的な加盟金のボリュームゾーンである200~300万円に設定している本部と変わらないのです。

とりあえず「加盟候補者の目に留まる」「同業他社より高い金額を避ける」「加盟する障壁をできるだけ低く設定して心理的緩和を狙う」など、低額設定する理由はありますが、最終的に加盟に至るかには大きな差は生まれないと考えられます。
つまり最終的にフランチャイズ本部が信頼されるかどうかは、実際に発生するコスト、加盟者が負担するコストを、「誠実に明確に説明できるか否か」なのです。

まとめ

フランチャイズ本部にとって最大の課題は加盟者募集です。
しかし、曖昧な表現や説明で勧誘した結果、後からトラブルを抱えるのは避けたいものです。

低額の加盟金は魅力的ですが、小手先のテクニックではなく、ビジネスモデルのコンセプトと適正な対価をしっかりと説明できる本部が、最終的には勝ち残っていくことでしょう。
そこは苦しくても絶対に怠ってはいけない、フランチャイズ本部の役割なのです。

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