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ステルスフランチャイズとは?メリットからフランチャイズ展開時の留意点までを解説

「フランチャイズ展開をするにあたり、加盟店のブランド名を統一させることは必須ですか?」

これは、先日弊社にフランチャイズ本部構築についてご相談に訪れた美容院チェーンを営む経営者からいただいたご質問です。

フランチャイズシステムとは、本部から加盟者に対して、「ブランド、経営ノウハウ、継続的な経営サポート」が提供され、その対価として加盟者から本部に対して加盟金やロイヤリティが支払われる仕組みをいいます。

フランチャイズの仕組みについて詳しく知りたい方はこちらのコラムをご覧ください。

フランチャイズ本部構築の基礎知識。FC化のメリット・デメリットや変化するFC展開のあり方とは?

そのため、これまでのフランチャイズ展開といえば、本部が使用しているブランド名を加盟店にも使用させることが前提と考えられていました。

ところが、ここ最近では「ステルスフランチャイズ(以下、ステルスFC)」といわれるモデルのように、加盟店に本部とは異なるブランドで営業することを認めるフランチャイズシステムも現れてきています。

そこで、本記事では、加盟店のブランド名を統一しない「ステルスFC」というモデルについて、その仕組みから注意点までを解説していきたいと思います。

ステルスフランチャイズってなに?

「ステルスFC」とは、2019年10月4日の日経MJにおいて、横浜家系ラーメン店「町田商店」を展開する株式会社ギフトのモデルを例にして紹介されたフランチャイズシステムです。

実際の記事を確認してみましょう。

個性的な飲食店のように見えて、裏側の仕組みはフランチャイズチェーンという「ステルスFC」が全国で侵攻中だ。はやりすたりが激しい外食業界では、金太郎飴(あめ)のようなチェーン展開はもう、大手以外難しいことが背景にある。コンビニエンスストアで本部と加盟店の関係がきしむ中、オーナーのやる気を引き出す個店型はFCの在り方に一石を投じている。

中略

生産を担うのが横浜家系ラーメン店「町田商店」を展開するギフトだ。7月末時点で国内で直営74店を展開するほか、たくみ家など別のオーナーが看板を掲げる「プロデュース店舗」が354店ある。たくみ家は一見、ギフトのフランチャイズチェーン(FC)店のようだが、加盟料や売り上げに伴うロイヤルティー(経営指導料)はない。ギフトの取り分は供給する原材料などの販売額だけだ。

屋号や内装などもオーナー側が自由に決め、メニューに独自性を出すこともできる。

出典
2019年10月4日 日経MJ
行列できるステルスFC ギフト、屋号バラバラ354店 ロイヤルティー・加盟料ゼロ 食材出しても口出さず

この記事から「ステルスFC」の特徴を抽出すると、以下の3つがあげられます。
・フランチャイズチェーン内で屋号を統一しておらず、一見個人店のように見える
・屋号以外にも、店舗内装やメニューについて加盟店が独自性を発揮できる
・加盟金やロイヤリティは無く、本部の取り分は原材料の販売額のみ

本部がステルスフランチャイズモデルを取り入れるメリット

以上がステルスFCという言葉が意味する内容です。
それでは、フランチャイズ本部にとって、ステルスFCモデルを取り入れるメリットとは何なのでしょう。

この点、弊社では、「チェーン店の効率性」に加えて「個人店の魅力」を付加することで、チェーンとしての競争力を最大化させることにあるのではないかと考えます。

一般的なフランチャイズチェーンでは、金太郎飴の方式で、決まった型で店舗展開を進めていくことによって、チェーンとしての効率性を実現してきました。
しかし最近は、金太郎飴方式の展開方式ではデメリットも生まれるようになっています。

その最たるものは、店舗展開が進むにつれてチェーン臭が生まれ、店舗が少ない時のような個性が感じられなくなることによって、1店舗当たりの売上が減少するリスクが高まることです。
特に、ラーメン店のように消費者の嗜好性が高い業種では、チェーン店が避けられ、個性のある個人店が好まれる風潮が広がっています。

ひと昔前の時代は、同じブランドの店舗が増えれば増えるほど、チェーンの信頼性が高まり、1店舗当たりの売上高が伸びていく傾向にありました。
しかし、経済が成熟化し、顧客の嗜好が多様化する現代では、必ずしも「同じブランドの店舗が増えること」が「チェーンの競争力向上」には直結しなくなったのです。

そこで生まれたモデルが「ステルスFC」モデルです。
フランチャイズ本部が開発したノウハウを加盟店に提供するとともに、原材料も一括で仕入れて加盟店に卸すことで、チェーンとしての効率性を維持しつつ、外見上は個性的な個人店としてふるまうことで、対チェーン店及び対個人店の両面において優位性を発揮しようというわけです。

飲食業界のように、市場が成熟し、企業間の競争環境が激化している=チェーン展開すると1店舗当たりの売上が減少していくような業界においては、ステルスFCモデルは有力な店舗展開手段といえるかもしれません。

実際、このモデルが大ヒットしたことで、株式会社ギフトは東京証券取引所市場第一部への上場を果たしています。

ステルスフランチャイズモデルを採用する際の留意点

ただし、ステルスFCモデルの採用にあたっては留意点があることも事実です。具体的には、ステルスFCモデルの採用にあたって、下記の点に注意するべきでしょう。

ブランドを統一せずとも成功に再現性があるビジネスモデルであること

「フランチャイズ」という以上、その仕組みは「フランチャイズ本部から加盟者に対して成功する仕組みを提供し、その結果、加盟者は高い確率で成功するもの」でなければなりません。
そのため、ステルスFCモデルの採用にあたっては、「ステルスFCモデルにするからこそ加盟店が成功できる」といえる状態である必要があります。

仮に、ブランドを統一しない理由が、「本部の評判を低下させたくない」といったように、本部都合の考えであるならば、ステルスFCモデルは絶対に採用してはなりません。

名前を貸そうが貸すまいが、加盟店が儲からないフランチャイズシステムは、必ず破綻するからです。

フランチャイズ本部が加盟者に制約を課す最大の根拠を失うこと

一般的なフランチャイズシステムでは、フランチャイズ本部から加盟者に対して様々な制約が課されます。この制約の根拠には、「加盟者が本部のブランドを使用していること」があります。

そもそも、加盟者は独立した事業者です。自らの経営については自分の好きなように判断できる自由があります。

しかし、フランチャイズシステムでは、加盟者は本部のブランドを使用して経営をします。
フランチャイズチェーンの一員として経営する以上、本部が定めた決まりは守らなければなりません。

例えば、同じブランド名のラーメン店なのに、提供しているラーメンのメニューや味が異なれば、チェーンとして成り立たないのです。

このように、フランチャイズシステムには「加盟者が同じブランドを使用する」という大義名分があることから、フランチャイズ本部が加盟者に対して様々な制約を貸すことが認められているのです。

この点、ステルスFCモデルの場合、経営するブランド名が違うわけですから、フランチャイズ本部が加盟者に対して制約を課す根拠がありません。

例えば、株式会社ギフトのモデルでは、フランチャイズ本部は加盟者に原材料を販売することで利益を得ています。しかし、加盟者が他から購入することを希望した場合に、フランチャイズ本部から原材料を購入するよう強制するのは難しいでしょう。

まとめ

以上、加盟店のブランド名を統一しない「ステルスFC」というモデルについて、その仕組みから注意点を解説しました。

昨今、注目が集まっているステルスFCモデルですが、メリットもあれば、デメリットもあることがお分りいただけたのではないかと思います。

フランチャイズシステムの本質をしっかりと理解し、自社の経営方針やビジョンに応じて、適切なフランチャイズシステムをつくりあげることが大切でしょう。

なお、フランチャイズ本部構築の進め方や成功のポイントについて詳しく知りたい方はこちらのコラムをご覧ください。

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