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マーケティング視点から考えるフランチャイズ本部に必要な機能や組織とは

一般的に企業は、商品やサービスを消費者に提供する際に、対象市場の決定、消費者行動の分析、販促活動、価格設定等を、マーケティングの観点から事業戦略を立てていきます。
このマーケティングの考え方は、フランチャイズ本部構築や組織体制の整備、加盟店との関係構築にも大いに役立つ要素が含まれています。
今回は、これらマーケティングの要素をどうフランチャイズ本部構築や組織体制に活かすべきかを考えてみます。

なお、フランチャイズ本部構築の進め方や成功のポイントについて詳しく知りたい方はこちらのコラムをご覧ください。

フランチャイズ本部構築の極意。5つの手順と成功する3つのポイント

1.フランチャイズ本部に求められる顧客関係性マーケティングの視点

マーケティングの考え方は、時代が進むにつれて製品志向から消費者志向へと、考え方が変遷してきています。
近年では、すべての消費者を対象としたマスマーケティングではなく、「個人の消費者にフォーカスしたマーケティング手法」が繰り広げられてくるようになってきました。

さらにネットビジネス、ECマーケットが消費の主流となりつつある今、注目されている考え方が、「顧客関係性マーケティング」です。
その顧客から生涯に渡って企業が獲得する価値に着目した概念で、できるだけ長く関係を続けることに力点を置かれているマーケティング手法です。

最近注目が集まっているサブスクリクションも同じ考え方です。
そして、フランチャイズ契約によって5年・10年単位でフランチャイズ本部と加盟店の関係を維持するフランチャイズシステムのビジネスモデルにおいては、正にこの「顧客関係性マーケティング」の視点が求められることになります。

つまりフランチャイズビジネスは、顧客関係性マーケティングを既に40年以上も前から実践している事業と言えるのです。

2.サービス品質を測定するSERVQUOL とは

マーケティングの中で、サービスの品質を測定するための尺度として、SERVQUOL(サーブクオル)という考え方があります。
サービスと品質を組み合わせた造語で、サービス品質は次の5つの要素で構成されると考える者です。

・信頼性:約束されたサービスを確実に提供できている
・対応性:迅速に顧客にサービスを提供できている
・確実性:従業員の確実な知識、態度が示されている
・共感性:顧客とのコミュニケーションが図られている
・有形性:設備、サービスが目に見える形で表現されている

これはサービス品質の評価をするための枠組みとして提唱されているものです。
顧客は事前に持っている期待値と実際の知覚を比較しているため、サービスを提供する事業者はこの事前の期待値を常に超えていなければならない、とされています。

顧客の期待値は年々上がっていきますから、事業者のサービスレベルも年々上がらなければ、顧客は離れていくことを意味します。

3.フランチャイズ本部のサービス品質を測定する

このSERVQUOLの考え方をフランチャイズビジネスにおいてフランチャイズ本部が加盟店に提供するサービスに置き換えると、以下のように言い表されると思います。

・信頼性:フランチャイズ契約に基づいて約束されたことが互いに守られているか
・対応性:加盟店に対して迅速に対応できているか
・確実性:ビジネスモデルについての知識やノウハウが、確実に本部に蓄積されているか
・共感性:加盟店とのコミュニケーションが活発で、互いに理念に共感し合えているか
・有形性:ノウハウや指導が、目に見える形で加盟店へアウトプットされているか

自社のフランチャイズシステムやビジネスモデルが、この考え方に対応しているか、再点検されてはいかがでしょうか。

4.SERVQUOLの視点から考えるフランチャイズ本部に必要な体制や機能とは

SERVQUOLの視点からフランチャイズ本部として整えておくべき体制、機能を考えてみると、以下のようなものがあげられるでしょう

・信頼性:信頼関係構築のために、加盟店をバックアップできる本部機能体制になっている
・対応性:迅速に加盟店対応ができるSV制度が確立されている
・確実性:ビジネスモデルが体系化され再現性があり、バックアップ体制もある
・共感性:加盟者募集時において、理念やコンセプトまで共感できる事業説明ができている
・有形性:ビジネスモデルが体系化、マニュアル化、形式化され、常に確認できる状態にある

以上に加え、そもそも加盟店へ提供する本部のビジネスモデルも、品質の高さが重要です。
品質を高めるべく組織体制を整えておくことが、フランチャイズビジネスを成功させる重要な要素となるでしょう。

5.まとめ

フランチャイズ本部が、加盟店と中長期で関係を保つためには、加盟店の期待値を超えなければならず、そのためにはフランチャイズ本部の体制整備を常にブラッシュアップしなければなりません。
具体的には、あるべきフランチャイズ本部組織の構築、SV体制の構築、加盟店との関係性マーケティング、自社ビジネスのブラッシュアップ、事業の体系化・マニュアル化などでしょう。

なお、フランチャイズ本部構築の進め方や成功のポイントについて詳しく知りたい方はこちらのコラムをご覧ください。

フランチャイズ本部構築の極意。5つの手順と成功する3つのポイント

とはいえ、これからフランチャイズ展開をはじめる段階の企業や、フランチャイズ展開を開始してまもない本部では、何から手を付けてよいのかわからないケースも多いと思います。
当社のスマートフランチャイズ構築コンサルティングでは、上記の内容を、企業の規模・段階に合わせ、カスタマイズしてご提案・ご支援しています。

ご依頼の有無にかかわらず、初回相談は無料で承っておりますので、お悩みやご不明点があれば、お気軽にご相談くださいませ。

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