fc columnFCコラム

フランチャイズ本部が追及すべき2種類の顧客満足とは

今日は、F C本部における「顧客」について考えてみたいと思います。

飲食業・サービス業・小売業における「顧客」とは、店舗に足を運んでくださる“お客様(消費者)”を示しますが、F C本部の立場から考えると、「顧客」とは“F C加盟店”とも言えます。
“お客様(消費者)”と“F C加盟店”という2つの「顧客」が存在するのです。
F C本部にとっての本質的な「顧客」を状況によって使い分けながら、2つの「顧客満足」を実現しなければならないのです。

“お客様(消費者)”と“加盟店”

商売という観点で言えば、商品やサービスの提供方法を考案するのが本部の役割です。
お客様への責任は“本部”にあります。
マーケティング・物流・システム・決済方法・店舗賃借など、直営ビジネスと同じです。
ここに自信があるからこそ“F C本部”の立ち上げに至っていることでしょう。
「顧客」は消費者となり、顧客満足度を意識します。

次に、ビジネススキームの観点で言えば、F C本部は“ビジネスモデルのパッケージを加盟店へ売る”ことを生業としていますので、ここではF C本部にとっての「顧客」は”加盟店“となります。
加盟店とのトラブルの大半はこの意識が抜け落ちることから始まります。

加盟店がいなければ、F Cビジネスは成り立たちません。
FC本部は消費者である顧客の満足度を高めていくことと同時に、”加盟店満足度”を意識しなければならないのです。

加盟店満足度

加盟店が本部に対して不満に感じる代表的な点を3つ紹介します。

加盟店の利益

当然ですが第一義には“加盟店が儲かる”ことです。
提供するサービスや商品力が根底にあり、いかに売上・利益に繋がるかです。
加盟店にとって“儲かる”ことが最も大事です。

ロイヤリティー水準

次に適正な“ロイヤリティーの設定”です。
ロイヤリティーはどのサービスに対する対価なのか、ここをオープンかつ明確に説明できなければなりません。
いうまでもありませんが、本部が提供するサービスとロイヤリティーの水準は一致している必要があります。

本部と加盟店のコミュニケーション

最後に本部と加盟店の“コミュニケーション”です。
ここは数値化できませんので曖昧さがありますが、企業内や取引先との人間関係と言えば判りやすいでしょう。

加盟店は本部との距離を感じると不満が溜まります。
対等なビジネスパートナーとして、自分を常に見ていて欲しいのです。
加盟店は一人で商売をする不安を常に持ち合わせているため、心の拠り所を本部に求めているのです。

これは、一見メンタルの強そうな、自立できている加盟店にもあてはまります。
上司と部下の関係や子育てと同じです。
人は無視・放置が不安を増殖させるものです。
不安が不満に変わっていきます。

儲かっても不満は尽きない

加盟店満足度の第一義に“加盟店が儲かる”ことと述べましたが、実は意見や提言、不満を本部に対して露骨に発信するのは“儲かっている”加盟店が多いのです。
ここは一見矛盾しているように感じますが、大手のF Cチェーンで起きている現実です。

店舗数が増え、店舗運営を雇用社員に任せ、社長業に専念できる加盟者は、次の一手のために情報を集め始めます。
自分は適正な対価(利益)を受け取れているのか、本部から余計に搾取されていないかと様々考え始めます。

本部にとっては苦言を呈する加盟店は厄介に感じるかもしれませんが、これら加盟店による提言から、時代の変化や本部の提供しているパッケージの進化の種を見つけなければならないのです。

まとめ

儲かっている加盟店とは、本部のF Cパッケージを上手に活用し、常に向上心を持って取り組んでいる加盟店です。
本部からすればF Cパッケージの成功事例なのです。

成功事例は横展開するのが鉄則です。
F C契約から逸脱する行為は看過できませんが、これらの加盟店からの提言には全力で耳を傾ける必要があるでしょう。

F C本部は「商売」という観点から、時代に合った商品・サービスを提供することに注力します。
このことは、決して間違いではありません。

しかしながら、お客様(消費者)と対峙しているのは加盟店であり、お客様の肌感覚を感じているのも加盟店です。
加盟店の声に耳を傾けなければ、加盟店が居なくなるどころか、お客様(消費者)の声も届かなくなることを常に強く意識しなければなりません。

F C本部は、直営店ビジネスとは異なる2つの「顧客」という二刀流の難しいビジネスに取り組んでいるのです。その点を認識し、加盟店満足度向上に向けて日々FCパッケージや加盟店とのコミュニケーションのあり方をブラッシュアップしていく必要があるでしょう。