ミスタードーナツをフランチャイズ展開する株式会社ダスキンが、フィリピンでフランチャイズのトライアル契約を導入することを発表しました。
ダスキンが展開するミスタードーナツが、フィリピンでフランチャイズ(FC)のトライアル契約を導入する。新型コロナウイルスの感染拡大でリスク回避の動きが広がる中、加盟希望者は少ない初期費用でミスド事業に参入できる。21日付トリビューンが伝えた。
ミスドFC管理部の責任者、チェリル・カリーノ氏によると、トライアル期間は90日間。必要な資金は10万ペソ(約21万円)で、レンタル設備や器物、制服の費用、保証金などが含まれる。
トライアルの希望者は、申し込みに際して最低でも4平方メートルの出店スペースを確保する必要がある。トライアル終了後に採算性があると本部に判断された場合は、ミスドの通常店舗として営業可能だ。場所が出店に適さないと判断された場合でも、加盟希望者は別の場所で再びトライアルを実施できる。
ミスドのFC加盟にかかる費用は通常、店舗の形態に応じて28万5,000ペソ~240万ペソという。
トライアル契約の詳細は不明ですが、
・フランチャイズ契約の期間を短く区切り、通常よりも低投資で事業を開始できる
・トライアルの結果が良ければ、正式なフランチャイズ契約に移行できる
・トライアルの結果が思わしくなかった場合、他の立地で再びトライアルできる
など、加盟希望者のリスクを抑制する条件を整えることで、正式加盟への後押しを行うことが狙いのようです。
新型コロナウイルスの感染拡大が広がる中、フランチャイズも含めて、新規事業に踏み出しにくい経営環境となっています。
そして、この情勢は当面続くことが想定されます。
フランチャイズ本部としては、加盟希望者の心情を考え、できる限り加盟希望者のリスクを抑制する工夫が必要かもしれません。
例えば、個人を加盟対象とするフランチャイズ本部であれば、正式加盟前に、短期の有期雇用契約を締結して業務に従事してもらい、本部と加盟者の相性や事業への適性などを見極める期間を設ける、などが考えられます。
フランチャイズ展開成功のポイントは、本部と加盟者がWIN-WINの関係になることです。
この原則に基づき、加盟店に寄り添う姿勢をもつ本部が、今後発展していくのではないかと感じます。
なお、ポストコロナ時代に選ばれるフランチャイズ本部について詳しく知りたい方は、こちらのコラムをご覧ください。