コンビニフランチャイズ本部では、加盟店オーナーの高齢化が進む中、後継オーナーの確保が進まず、新しい加盟店オーナーを確保することが重要な課題となっているようです。
コンビニエンスストアの成長を支えてきたフランチャイズチェーン(FC)の担い手不足が課題になっている。加盟店オーナーが高齢化する一方、親族に事業を継ぐ人材がみつからないケースもあるためだ。後継者の不在はコンビニの持続的な成長に影響を及ぼしかねない。コンビニ各社は、親族以外に事業を承継したり、新規のFC参画を促したりするための仕組み作りを進める。
出典
2021/06/07 日経MJ(流通新聞) 11ページ
コンビニ、オーナー確保課題、加盟店承継、親族以外も、新規加盟も条件見直し。
加盟店オーナーの確保について悩みを抱えているのはコンビニ本部だけではありません。
ここ最近、フランチャイズ本部の数は増加の一途であり、加盟店獲得競争も年々厳しくなってきている印象です。
少子高齢化・人口減少が進む日本では、今後、フランチャイズ本部間で加盟店獲得競争が激化していくことは間違いありません。
フランチャイズ本部としては、このような厳しい環境の中で、如何にして加盟店を確保していくか、中長期的視点から対応策を検討しておく必要があるでしょう。
フランチャイズ本部が安定的に加盟店を開拓していくためには、フランチャイズ加盟にあたり加盟者が持つ不安、具体的には
- フランチャイズ本部が自分に合っているか
- 生活に必要な利益を確保することができるか
- フランチャイズ本部は信用できるか
- 業務を円滑に進めていくことができるか
などの不安を、積極的な情報発信によって解消していく必要があります。
フランチャイズ加盟という選択は、個人であれば人生を、会社であれば会社の命運を左右する重大な意思決定となります。ですから、簡単に意思決定することはできないのです。
そのため、フランチャイズ本部としては、半年から1年といった時間軸で、加盟希望者の不安を取り除いていかなければなりません。
なお、加盟店営業の考え方やポイントについて詳しく知りたい方はこちらのコラムをご覧ください。
また、その他の加盟店確保の手段として、「のれん分け」を活用する方法もあります。
自社で働く従業員に、加盟店オーナーになってもらう方法です。
この場合、従業員はフランチャイズ本部と一定の信頼関係があり、かつ、事業内容についても精通しているわけですから、第三者加盟と比較すれば、開発の難易度を低減することができます。
また、のれん分けを従業員のキャリアパスの1つとして位置付けることで、将来独立を目指す従業員のモチベーションアップや採用促進も期待できるのです。
加盟店確保について悩みを抱えているフランチャイズ本部は、その解決策の1つとしてのれん分けを活用することも1つの手段といえるのではないでしょうか。
なお、のれん分け制度の仕組みやつくり方について詳しく知りたい方はこちらのコラムをご覧ください。