新型コロナウイルス感染症の影響により、リアルからオンラインへの移行が加速しています。
矢野経済研究所は、2020年度の国内eラーニング市場規模を、前年比4.5%増程度になると予測しています。
調査会社の矢野経済研究所(東京・中野)は2020年度のeラーニング国内市場規模が前年度比4.5%増の2460億円になるとの予測をまとめた。新型コロナウイルス感染拡大で遠隔地での教育の需要が高まり、法人向けと個人向けの双方で利用者数が増えると分析した。
出典: eラーニング市場4.5%増、20年度新型コロナで。2020/06/3 日経MJ(流通新聞) 7ページ
新型コロナウイルス感染症の影響により、対面での教育サービス提供が困難となる中、その代替サービスとしてeラーニングが採用されているようです。
オンラインによるサービス提供が急速に浸透していますので、この流れは今後も続くことが想定されます。
この流れは、ノウハウをビジネスの源泉とするフランチャイズ本部にとっては、新規サービスを立ち上げるチャンスとなるかもしれません。
具体的には、本部が保有するノウハウを生かしたオンライン教育サービス事業を立ち上げること等が考えられます。
加盟者へ提供する教育サービスのうち、チェーン以外の第三者に公開してもいい部分をサービスとして提供していくイメージです。
例えば、ラーメンチェーンがラーメン店での開業を目指す起業家に対して「ラーメン店経営を成功させるためのポイント」といった内容を、オンライン上で提供していくことが考えられます。
フランチャイズ本部であれば、加盟者を対象とした教育研修システムがあるでしょうから、それをベースとすれば、サービスをつくり込むことは難しくないでしょう。
これをリアルで開催する場合、開催の手間やコスト、集客の問題が生じるわけですが、オンラインの場合には、開催の手間やコストは減少しますし、集客についてもエリアに関わらずに参加することが可能なため、リアルと比べれば断然にリスクを抑制することが可能です。
また、オンラインサービスであれば、今後、新型コロナ騒動のような事態が発生した際にも、サービス提供を継続できる点も魅力といえるでしょう。
「コロナ後を見据えて複数の事業の柱を立てる」という意味でも、フランチャイズ本部にとっては魅力的な選択肢といえるのではないでしょうか。
なお、ポストコロナ時代に選ばれるフランチャイズ本部について詳しく知りたい方は、こちらのコラムもあわせてご覧ください。